こんにちは。たぐちです
今回初めて本の感想記事を書きます、と言っても漫画なんですがね。
私が初めての感想記事に選んだのは、東村アキコ先生の「東京タラレバ娘」という漫画です。
1月から吉高由里子さん主演で、日テレにて実写ドラマも放送中です。
前から気になってたので、全巻購入して独身アラサー女が鬱になりかけながら読みました。
※以下ネタバレが少し入るので見たくない方は注意してください
東京タラレバ娘とは
昔はそれなりにモテたが相手を妥協できずに結局、結婚できないまま33歳まで「あの時◯◯だっタラ」「あの時こうしていレバ」と行きつけの居酒屋でタラレバ話をする行き遅れ独身女の物語です。
「Kiss」にて現在連載中、コミックスは既刊7巻。
あらすじを読んだだけでも、私のようなアラサー女は耳を塞ぎたくなりますね。
めっちゃ読みたいけど、読みたくない漫画。
登場人物
親友で行き遅れのアラサー女3人組とそれを取り巻く男たちがメインとなっている。
鎌田 倫子 キャスト:吉高由里子
この物語の主人公。ネットドラマの脚本家をやっている33歳。
漫画はこの人視点でだいたい語られている。SATSのキャリーみたいな感じ。
3人の中で一番の巨乳でプライドが高い
香 キャスト:榮倉奈々
倫子の親友でタラレバ娘の一人。自分でネイルサロンを経営している33歳。
お嬢様で実家暮らし。美人でスタイルも良い。
長い間、彼氏がいなかったが元彼のバンドマン・涼と再会して交際をスタートしている。
小雪 キャスト:大島優子
倫子の親友でタラレバ娘の一人。父親の居酒屋「呑んべえ」で働く33歳。
料理上手で黒髪にメガネの和風美人。サバサバしてそうだが誰よりも生臭い「〆鯖女」
「呑んべえ」で出会った妻子持ちの丸井と泥沼不倫をしている
KEY キャスト:坂口健太郎
タラレバ娘たちの名付け親。人気モデルでイケメン。本名は鍵谷という
昔おばさんと付き合っていて、倫子をその人と重ねているためか倫子にやたら絡んでくる。そして倫子たちと読者にグサっと来る言葉を投げかける
個人的にはこいつも昔の恋人か母親だか知らん何だかを引きずっててイタイ。
早坂 キャスト:鈴木亮平
テレビ制作会社のディレクター。10年前のAD時代に倫子に片思いをしていてフラれた経験がある。今は倫子のアシスタントだったマミちゃんと交際している。
都会で垢抜けてイイ男になったが中身はあまり変わらない
涼 キャスト:平岡祐太
香の元彼でBUMKEY'Sのギタリスト。モデルの本命彼女がいる。
KEYがBUMKEY'Sのプロモ出演をしたきっかけで香と再会し交際をスタートしている。香の他にもたくさんの浮気相手がいる。昔、香に浮気された経験がある
丸井 キャスト:田中圭
見た目は童顔でほんわかした感じだが、本当は二人目の出産のため里帰りしている嫁のことを、小雪には嫁と別居中と言って偽るなど腹黒い男。
妻子持ちのサラリーマン。小雪と絶賛不倫中
タラとレバ
倫子の妄想だが容赦ないキッツイ言葉を投げかけてくる。
ドラマと漫画の違い
大きな違いは倫子たちの年齢です。
原作の漫画では33歳とアラサーも終盤ですが、ドラマでは30歳とまだまだ若い。
吉高さんをはじめ、主要メンバーが原作より若いキャストなんで変更したようですが、3歳の差は結構大きく、ドラマ版の方が若干悲壮感が薄れている気がします。
とは言っても、わりと原作に忠実なのでドラマ版も楽しめますよ!
ドラマを見逃した方は「Hulu」で配信中です。
聞きたくない、見たくないシーンが盛りだくさん
「女子会じゃなくて行き遅れ女の井戸端会議」だの「30代は自分で立ち上がれ」だのグサッとくる言葉をKEYは発してきます。
特に「おばはんはチャンスがピンチ。ピンチがチャンスなのは若いうちだけ」みたいなセリフがグサグサ来ました。仕事が絡むと現実的になるので心に響きます。
なんだかんだで結局はご都合主義
倫子はKEYと一夜を過ごすし最後は結ばれるんだと思います。
メイン3人は東京で仕事していて貯金ができるぐらい稼いでいる。見た目も良い女なので完全に勝ち組です。これで結婚できないとか言ってるのは単純に相手を選び過ぎか、性格悪過ぎなんだと思う。
あの男を回転寿司に例えているのがいい例です。私みたいなモテない女は若いころから選ぶ権利なんてないですからね。
タラレBarは危険
巻末に「タラレBar」という読者?の相談にタラとレバが答えると言う番外編があります。
これが的を得ていて耳が痛いです。
物語はリア充でわりと勝ち組な人だからフィクションとして読めるけど、「タラレBar」は私のような非リア充も出てきます。そして痛い言葉を投げかけてきます。
隙のない女=可愛げがない女とかね。
似ているなと思った作品
漫画版セックス・アンド・ザ・シティ
何か似てるなと思ったのがアメリカのドラマ「Sex and the City」
あのドラマも最初のシーズンは確か30代で全員ちょっとイタいおばさんだった。ただ違うのは結婚への執着心かな。あのドラマは一人を除いてそこまで執着していなかった。
物語の途中に奥田という年上でイケメンマッショな独身男性が出てきます。
この奥田は映画が好きで、フィクションの世界を現実にも持ち込もうし、倫子にも悪気なく押し付けてくるような人です。
倫子がSATSの映画を一緒に見ようとしますが、「そういうの見ないんだよね」と言って一緒に見てくれないシーンがありました。奥田と結婚しようと思っていた倫子も「SATSを否定する人は何か違う」と奥田を振ることになります。
この話からして少し意識しているのかなと思いました。
「5時から9時まで」にも似ている
こっちは公式で東京版SATSと言っている。
こちらは主人公が27歳と若くモテモテなので似てないんだけど、テーマが似ているのだろうか何故か被ってしまう。こちらはどちらかと言うと倫子が書いた「おばさんを年上男と年下男が取り合うご都合主義な物語」なのかも。
感想・まとめ
私はもともと同じ作者の「海月姫」という作品を読んでいて、この「東京タラレバ娘」も存在も知っていました。
電子書籍のお試し版とかでは読んだことあったんですが、アラサーで行き遅れ女な私には、今まで全部読む勇気がなかったので保留にしていました。
別に感動するお話でもないのに涙が出てくるのは、私が独身おばさんだからだと思う。
ただ私は倫子たちリア充アラサーじゃなくて、こんな時間にこんな漫画の感想をブログで記事にしている完全終了なアラサーですがね。
この漫画って面白いけど凄く疲れる。これ読むと何か鬱になります。
若い人はこれを読んで面白いのかな?
「こんなイタいおばさんいるいる」と高みの見物をして読んでいるのでしょうか。
とてもリアルでよくリサーチしているなと思うけど、どこか違和感を感じるのは現在のアラサーじゃないからだと思う。
たぶん今のアラフォー世代が、倫子たちに近い気がします。現在のアラサー世代はもっと丸くて、あそこまでプライドや自信もないような気がするな。
とりあえず、海月姫を早く描いてほしいです。