黒トイプードルのぶろぐ

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罪と罰とは何か?自分の犯した罪について考える

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こんにちは。たぐちです

あなたにとって「罪と罰」とはなんですか?

あ、ロシアの文豪ドストエフスキーさんの小説のことじゃないですよ。

告白しますが、私は過去に犯した罪があります。

本当に悪い女でした。迷惑をかけた方には申し訳ないです。

この事については去年、相手に自分がやったことを話して、一応解決しました。

正直、過去のことを今更話すのなんて自分がスッキリしたいだけだと思っています。

でも相手に謝りたかったし「どう思っていたのか?」も知りたかった。

 私が犯した罪とは何か

小学校の頃の話

 私がまだ小学校1年生か2年生ぐらいの時なので、25年ぐらい前の話です。ええ大昔の話です。

その時に仲良くしていた「カズヤくん」という同級生の男の子がいました。

カズヤくんは授業中、勝手に抜け出して中庭に行ったり、先生にちょっかいを出したりと、結構な問題児でした。

ただ私はカズヤくんと気が合って、一緒に中庭で遊んだり、放課後お互いの家に遊びに行ったりと仲良くしていました。

 

当時、小学校で非常ベルを鳴らすイタズラが多発していました。

ある日、授業中に何故か(たぶんトイレか何かだと思いますが)学校の廊下で私一人になる瞬間があり、非常ベルが目に入りました。

小学校のころ、ちょっと「悪いことをしてみたい」とか馬鹿なことを思っていた私は、非常事態でもないのに

 

非常ベルを鳴らしてしまいました。

 

「ジリリリリーッ」という大きな音が鳴り響き、あっと言う間に先生や生徒が非常ベルの前へ集まってきます。そのとき丁度、授業を勝手に抜け出していたカズヤくんがたまたま非常ベルの前にいました

カズヤくんは過去に何回か非常ベルを鳴らしている常習犯だったので、誰も口には出さないものの「またカズヤがやっただろ」という空気が漂います。

そして先生が「誰がやったのかな?」と周りに問いかけると、カズヤくんが

 

「俺がまたやりました。ごめんなさい」

 

と言い謝りだしました。もちろん犯人はこの私です。

私は自分がやったのにも関わらず、その場で「カズヤくんはやってません」と言えませんでした。

それどころか、軽くパニックになってぼーっとするだけでした。

カズヤくんは自分が「また鳴らしてやったぜ」と言わんばかりの態度で、先生に謝っていたのを覚えています。

 

その後

その後もカズヤくんは「本当はたぐちが鳴らしたやろ?」とか私を責めることもなく、今まで通り仲良くしてくれていました。

このとき、私は内心「ラッキー」と思っていて、本当に屑でした。

ただ本当のことを打ち明けて謝りたいと思っていたのも事実です。

あの場で「自分が非常ベルを鳴らした」と言わないで、あとで「ごめんね」と謝っても、卑怯で意味のないことだと成長した今では思うし、理解できます。本当に屑です。

 

カズヤくんとは中学も一緒で、そこそこ仲良かったんですが謝ることができませんでした。

その間もずっと「非常ベルのこと」が心の中に残っていて謝りたかったです。

そしてなぜカズヤくんは、あの時に嘘をついてまで自分が非常ベルを鳴らしたと言ったのか知りたかった。自分でも毎晩のように理由を考えていました。

 

残念ながら私はカズヤくんに謝ることもなく、大人になってしまいました。

中学3年生になるとカズヤくんとは別のクラスになり、私が不登校だったこともあって自然と話すこともなくなりました。

そのあとも高校は別々のところへ行くことになり、一切カズヤくんと会うことはなかったです。

ただ私はあの事件のことを、一度も忘れることはありませんでした。

 

カズヤくんの立場になって考えてみる

私は、大人になっても「あの出来事」がずっと心の中に残っていました。

そしてカズヤくんへの疑問もいくつか思い浮かびました。

 カズヤくんへの疑問

  • カズヤくんは私が犯人だとわかっていたのか?

そもそも私が犯人だと知っていたのかが疑問です。

私自身はわかっていると思っていましたが、もしかしたら知らなかったのかも

  • 犯人だとわかっていたら、なぜ私を責めなかったのか?

あの事件後もカズヤくんは私に対して普通でした。それどころか仲良くしてくれていました。

わかっていたのなら、なぜ責めなかったのかが疑問です。

9年もの間、彼は私の罪を被って過ごしていたというのに

 

なぜ「自分が鳴らした」と言ったのか?

最大の疑問です。カズヤくんが自分がやったと言うメリットはありません。

  • 私をかばうため

仲良くしてたからって庇うものかな?

  • 非常ベルを鳴らすことがカッコイイと思っていたから

私が言うのもなんですが、彼が多かれ少なかれそう思っていたのは事実でしょう。

そのあとの態度や、非常ベル鳴らしの常習犯だったことからもあり得る話です。

  • 同時に鳴らしていた

あの時、私以外は廊下に誰もいなかったのであり得ないと思います。

もしかしたら他の非常ベルを鳴らしていたとか?

  • よくわからなかった

 とりあえず、その場しのぎで言ってしまっただけ。

 

謝罪

あの事件から25年ほど経ち、去年の夏に同級生の結婚式に参加しました。

この結婚式で見覚えのある男性に話しかけられました、そうカズヤくんです。

私の罰滅ぼし

内心ドキドキでした。久しぶりに元気な姿を見れたのは嬉しかったです。

 

カズヤ「ひさしぶり、元気してる?同窓会にも全然顔出してないけど」

たぐち「元気してるよ。同窓会はちょっと面倒たから出てなかっただけ。時間もなかったし」

カズヤくんはすっかり大人の男性になっていました。

これは神様が与えてくれた謝るチャンスだと思い、カズヤくんに「式が終わったら話がしたい」と言って、お互い二次会には行かずに食事をしながら少し話をしました。

 

たぐち「私、カズヤくんに謝りたいことがあります」

カズヤ「何?」

たぐち「小学校1年生か2年生の時に、廊下の非常ベルが鳴ったの覚えてる?」

カズヤ「あー俺がしょっちゅう鳴らしてたやつ?」

たぐち「そう、でもあのとき私が鳴らしたベルもあったねん。カズヤくんが犯人にされたやろ?なぜか自分から『鳴らしました』って言ってたやん。あのことずっと謝りたくて」

カズヤ「ああそんなんあったっけ?覚えてないわ。いっぱいベル鳴らしてたし」

どうやらカズヤくんは、あの事件のことを覚えていなかったらしい。

それもそうです、だって25年近くも前のことですから。

 

カズヤ「もしかして、話したい事ってこれ?いままでずっと気にしてたん?」

たぐち「うん。ずーっと謝りたいと思ってたし、なんであの時カズヤくんは嘘ついて自分が鳴らしたって言ったのかが疑問やったから」

カズヤ「たぶんやけど、小学校の頃たぐちが仲良くしてくれたから好きやったんねん。だから庇ったんちゃうかな?あと非常ベル鳴らしたの俺の手柄にしたかったのかも」

たぐち「ありがとう。今まで謝らなくてごめん。本当に卑怯やわ」

カズヤ「いや、謝られても困るし。そんなこと俺とっくに忘れてたよ」

 

カズヤくん良い人過ぎです。

この後ご飯をおごらせてもらって、私の罪滅ぼしは一応終わりました。

ドラマや漫画なら、このあとフラグ回収で付き合っちゃう展開ですが、

そんなもの現実ではないから!あれはフィクションの世界だから

 

罰とはなにか

カズヤくんは結局、あの事件のことを覚えていなくて、なんとも思ってなかったみたいでしたが、私の心の中には25年経ってもずっと残っていました。

このスッキリしないモヤモヤをずっと抱えたまま過ごしたのが、自分の罰だったのかなと思います。

もちろん、時間が経ったからと言って、私の罪がなくなったのかはわかりません。

事実、非常ベルを鳴らしたことで、カズヤくん以外にも迷惑をかけています。本当に申し訳ないです。

それに、もし本当に非常事態が起こって「今回も非常事態じゃないでしょ」と思った人が、災害の時に逃げ遅れたとすれば、それこそ取り返しのつかないことになってしまいます。

 

今回こんなクズの罪を告白したのも単なる自己満です。

少しでも正当化したいって気持ちがあるのかもしれません。

こんな話、聞いたからって正直どうでもいいことだと思います。

結局「罪と罰」とは何なんでしょうか?